2021/05/20
心因性腰痛について
一般的に皆さんの知る腰痛とは、筋肉や骨の異常から起きるものだと思われます。
しかしながら現在急増している腰痛に、ストレス、不安、鬱(うつ)などの心の不調が原因で発症しているケースもあるのです。
こうした腰痛は心因性腰痛症(しんいんせいようつうしょう)と呼ばれています。
昔はレントゲン・MRIで異常がなければ、筋肉疲労や神経痛と簡単に済まされてしまいました。
とあるサイトでは、上記の検査では明らかにできない腰痛が85%を占めているとの事です。
このデータが正確なのであれば、腰痛の為にマッサージに行く人が増加するのも頷けます。
では、なぜストレスが原因で腰痛が起きてしまうのでしょうか?? これは人間の自己防衛能力に関係性があります。
例えば身体を傷つけた際、痛みの信号が神経を伝わって脳に行きます。
当然、脳は痛みを少しでも和らげようと、痛みの信号を抑制するシステムが働きます。
普段から疲労が原因で起きた痛みもこのシステムのおかげで和らげてくれているのです。
ところが、長期に渡るストレスや非常に強いストレスを感じると、この痛みを抑えるシステムがうまく働かなくなり、痛みを実際以上に強く感じるようになります。
つまり普段なら抑制してくれていたシステムが機能してくれていないので、ダイレクトに痛みが伝わってしまうのです。
そしてこれに重なって、現代のストレス社会が引き起こす自律神経の乱れ。
体の様々な機能をコントロールする自律神経のバランスが崩れると、痛みを感じるセンサーが強く働くようになり、少しの症状でも強い痛みを感じるようになります。
病院でも特に異常が見られなかった腰痛はもしかしたら今回のような心因性腰痛が原因しているかもしれません。